不正支出の公開 2
SECは海外不正支出の防止を目的とする法律の制定を提案し、それは77年に「海外不正支出防止法」となって実現しました。
こうして従来からの国内での禁止が海外での行為にまで拡大されうることとなったのです。
それによって第一に、アメリカの企業は公開、未公開を問わず、すべての外国の役人に贈賄することが禁じられ、違反した会社や役員、従業員は罰せられることになりました。
企業は最高100万ドル、個人は1万ドルと刑期5年を限度とする処罰です。
第ニに、公開会社は、会社の取引や資産処分を正確に、適正に反映した会計帳簿および記録を保持しなければならないとされ、さらに内部統制制度を維持することが義務づけられました。
従来は、アメリカ企業の海外での賄賂そのものは違法とはなっておらず、SECはその事実の公開によって間接的に規制しようとしたにすぎなかったのですが、この法律の施行後は不正支出そのものが違法行為となったのです。
ただし、その重要な柱とされている内部統制の強化についていうならば、それは当然必要不可欠なことではありますが、それで足りるかというとそうはいえません。